Soneium徹底解説 2026|Sony × Startale の OP Stack L2 とトークン不在型App-chainの戦略

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Soneium徹底解説 2026|Sony × Startale の OP Stack L2 とトークン不在型App-chainの戦略
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    Soneium(ソニューム)は、Sony Group × Startale Labs の合弁 Sony Block Solutions Labs(Sony BSL)が運営する、Ethereum L2。OP Stack を採用し Superchain に参加する、世界で唯一「大手消費者ブランドが直接運営主体に入るパブリック L2」である。2024年8月にテストネット「Minato」、2025年1月14日にメインネットをローンチした。

    Soneium は「トークンで価値捕捉しない App-chain」であり、ブランド × 資本 × IP × 金融 × 技術の5系統で事業利益を取りに行く戦略を採る。

    Hyperliquid のような「手数料97%バイバック」や Linea の「ネット手数料100%バーン」とは対極の、トークン未発行で複合法人収益モデルを組むApp-chain。本記事は、自社 L2 を検討する日本企業の CTO / 新規事業責任者に向けて、Soneium から何を学び取れる(/学び取れない)かを整理する事例研究。

    1. 3分サマリー

    • Sony Group × Startale Labs の合弁 Sony BSL が運営する OP Stack L2。2025年1月14日メインネット稼働
    • ネイティブトークン未発行。Hyperliquid や Linea とは真逆の「トークンで価値捕捉しない」戦略
    • テストネット Minato で 1,400万ウォレット動員(テストネット累計、Sybil・捨てアドレス含む粗集計)(4ヶ月、2024年8-12月)、メインネット TVL ピーク $45M(2025年2月)、現在約 $11-16M(2026年4月、DefiLlama/L2BEAT)
    • 2026年1月に SBI 主導の $63M Series A(SBI $50M / Sony Innovation Fund $13M)で資本基盤を固めた
    • JPYSC(信託裏付け JPY ステーブルコイン、2026年Q2)・Strium(RWA L1)と連携し、日本 Tokenized Finance の実行レイヤー化
    • Astar zkEVM サンセット(2025年3月)→ Soneium 集約。同じ Startale が Polygon CDK で失敗し OP Stack で再起した「生きた実験ログ」
    • Base 離脱後の Superchain で主要残存チェーンの一角。日本発エンタメ/消費者向け dApp の第一参照事例

    2. Soneium は何をしているか — 事業モデル

    コンセプト:「消費者ブランド × Web3」のインフラ

    Soneium は、Sony Music(グローバルトップ3レコード)、Sony Pictures(映画・映像)、PlayStation(PS Network アクティブユーザー1億規模)という世界的 IPを Web3 に接続する基盤として設計された。技術は OP Stack 標準に揃え、差別化は「Sony ブランド」「日本 Tokenized Finance」「Startale の国内営業力」で取る。

    運営体制 — 3層構造

    1
    Sony Block Solutions Labs

    Sony Group × Startale Group の JV(シンガポール本社)。Sequencer 運営、IP 窓口、チェーン全体のガバナンス。

    2
    Startale Labs

    日本発 Web3 企業(旧 Astar Network 母体、渡辺創太 CEO)。技術運営、Startale App 開発、国内営業ネットワーク。

    3
    SBI Holdings

    資本(Series A最大$50M)・金融パイプライン(JPYSC 発行体、Strium)・証券業界接続。

    中核サービス

    • 汎用 EVM L2 として dApp ホスティング(Kyo Finance、Sonex、Velodrome Superchain 版、Astar Portal 等)
    • Sony IP を軸にした NFT・デジタルアセット流通(SonoVerse など)
    • Startale App(Soneium 入口の Super App)経由の TGE / Airdrop 導線
    • JPYSC / USDSC ステーブルコイン基盤
    • Strium(RWA L1)との相互運用による Tokenized Securities 発行

    3. なぜ今 Soneium を扱うか(Base 離脱後の Superchain で)

    Soneium は2025年1月ローンチの比較的新しい L2 だが、2026年の L2 業界構造の中で位置づけが急速に重要化している。

    転換点1 — 2026年2月
    Base 離脱で Superchain 残存チェーンの相対的重要性が上昇

    Superchain のシーケンサー手数料の約94-97%(出典により幅、2025年〜2026年初時点)を占めていた Base が2026年2月に離脱し独自化。残る主要チェーン(Soneium / Unichain / World Chain / Ink / Mantle)の中で、Soneium は「日本というブランド資産を持つ唯一のチェーン」として、Superchain Interop / SuperchainERC20 の共同実装パートナーとして位置づけが上がった。

    転換点2 — 2026年1月
    SBI 主導 $63M Series A で日本金融連合が確立

    Startale が SBI 最大$50M・Sony Innovation Fund $13M の Series A を調達。Soneium は「Startale の技術 × Sony のブランド × SBI の資本・金融商流」という日本 Web3 金融連合の実行レイヤーとして本格稼働期に入った。JPYSC / Strium / Tokenized Securities の2026年Q2以降のローンチ予定はこの延長線上にある。

    転換点3 — 2025年3月
    Astar zkEVM サンセット → Soneium 集約

    Startale が Polygon CDK(zkEVM)で立ち上げた Astar zkEVM を約1年(2024年3月6日 mainnet → 2025年3月31日 sunset)で撤退し、運営リソースを Soneium(OP Stack)に集約。同一運営体が別スタックで再起する稀有な事例であり、日本 L2 史上唯一の「スタック戦略の生きた転換ログ」として以降の意思決定者の参照材料になっている。

    4. アーキテクチャ — Sony BSL を中心とした価値フロー

    Soneium の技術は OP Stack 標準で、差別化は「誰から誰へどんな価値が流れるか」の事業設計にある。Hyperliquid や Linea のような単線的なトークン循環ではなく、ブランド・資本・IP・金融・技術の5系統が並行する複合グラフで動く。

    Soneium の価値フロー図:Sony BSL を中心に、Sony/Startale/SBI の3社連合、ユーザー・dApp、Superchain/Ethereum、日本Tokenized Finance の5系統が結節
    図 4-1:Soneium の価値フロー — Sony BSL を中心とした5系統

    フロー解説(5系統)

    1. ガス代フロー:ユーザー → dApp → Sequencer(Sony BSL)→ L1 blob cost(Ethereum)+ Superchain Collective Fee(純利益15% or 収益2.5% 大きい方)→ 残差が Sony BSL 法人利益
    2. IP ライセンスフロー:Sony 本体 → Sony BSL(IP 使用許諾)→ dApp(ライセンスフィー)→ Sony BSL → Sony 本体へ還流
    3. 資本フロー:SBI + Sony → Startale Labs($63M Series A)→ 開発・営業投資 → Soneium 機能拡張 → dApp 流入
    4. ステーブルコイン決済フロー:JPYSC 発行体(信託裏付け) → Soneium 上 JPYSC → dApp 決済 → 信託・銀行、手数料は SBI 連合へ還流
    5. RWA / 証券トークンフロー:Strium(L1 発行)↔ Soneium(L2 流通)の相互運用。発行体 → SBI・Startale・発行体への手数料還流
    6. TGE / Airdrop 導線:Startale App 経由で Soneium 上プロジェクトの TGE / Airdrop → ユーザー → 保有・取引 → ガス代フローへ循環

    5. 主要指標(2026年4月時点)

    $11-16M
    TVL 現在(2026年4月、DefiLlama/L2BEAT)/ピーク $45M(2025年2月)
    1,400万
    Minato テストネット累計(4ヶ月)
    $63M
    Startale Series A(2026年1月)
    未発行
    ネイティブトークン
    指標数値・備考
    メインネット稼働2025年1月14日(Sony BSL Press Release)
    Superchain 参加2024年 Optimism Collective 正式加入
    主要 dAppKyo Finance、Sonex、Velodrome Superchain 版、Untitled Bank、SonoVerse(IP コラボ)
    JPYSC(JPY ステーブルコイン)2026年Q2 信託裏付けでローンチ予定(SBI / Startale / Sony系)
    USDSC(USD ステーブルコイン構想)Startale App で発表

    6. エコシステム・採用事例

    主要 dApp

    • Kyo Finance:Soneium 上の主要 DEX。Soneium ネイティブの流動性基盤
    • Sonex:NFT・IP アセット取引プラットフォーム
    • Velodrome Superchain 版:Superchain 横断 DEX、Soneium にも展開
    • Untitled Bank:オンチェーンレンディング
    • Astar Portal:旧 Astar ユーザーの Soneium 移行導線
    • SonoVerse:Sony IP を活用したコラボ型コンテンツプラットフォーム

    Startale App — Soneium の入口

    Startale Labs が運営する Super App。Soneium 上のプロジェクトの TGE / Airdrop を集約する導線で、ユーザーが「Soneium をまず知る」ポイント。Sony の一般消費者ブランドを Web3 に連れてくる実務的な UX レイヤー。

    Superchain 内での位置

    Base 離脱後の Superchain 残存チェーンの中で、Soneium は Unichain・World Chain・Ink・Mantle と並ぶ主要メンバー。Interop ロードマップの本格化とともに、チェーン間相互運用の前提で設計される dApp の増加が2026年後半以降に見込まれる。

    7. 価値捕捉 5観点(App-chain事例として)

    Hyperliquid や Unichain が「トークンで価値を捕捉する」設計を強調する一方、Soneium は意図的に別の戦略を採る。自社 L2 を検討する企業が「何を学べるか」を5観点で整理する。

    観点1:価値捕捉設計 — トークン不在型の複合法人収益

    Soneium の価値捕捉はトークンではなく法人バランスシートで行われる。シーケンサー手数料(ETH 建て、L1 blob cost と Superchain Collective 拠出を差し引いた残差)が Sony BSL の営業利益に直結し、Sony / Startale で按分される。Hyperliquid の「HYPE 97%バイバック」や Linea の「ネット手数料100%バーン」のような攻めた価値還流設計は意図的に採っていない

    観点2:トークン設計 — 未発行という選択

    ネイティブトークン未発行(2026年4月時点)。ガスは ETH、ガバナンスは Sony BSL の経営判断 + 将来的なコミュニティガバナンス構想のみ。Sony は東証上場企業であり、子会社経由のトークン発行は有価証券該当性・会計処理・レピュテーションの審査コストが極めて高い。早期発行より法的・IR 的に安全な構造を優先した。代替として、Startale App で Soneium 上プロジェクトの TGE / Airdrop を集約し、「Soneium 自体はトークンなしの土台、上物がトークンを持つ」という二層構造を採る。

    観点3:ユーザー獲得戦略 — Sony IP を Web3 に引き込む

    Web3 ネイティブ層ではなく、Sony 既存ファン層を直接 Web3 に引き込む設計。Minato テストネット4ヶ月で1,400万ウォレット動員(テストネット累計、Sybil・捨てアドレス含む粗集計)は、Sony ブランドの流入ポテンシャルを示す。Ink(Kraken CEX 顧客)や Base(Coinbase CEX 顧客)と同じ構造だが、対象が CEX 顧客ではなく一般消費者ブランド顧客である点が根本的に違う。Sony クラスの消費者ブランドを持つ企業は世界でも極めて限定的(日本では任天堂、ユニクロ、トヨタ、バンダイナムコ等の数社)。

    観点4:参入障壁の構築 — ブランド × 資本 × 商流の3層

    Soneium の参入障壁は技術ではなく、再現困難な資産の組み合わせで構築される。

    • Sony ブランドの信頼性プレミアム:日本で「Sony が出しているパブリック L2」という事実自体が、銀行・信託・大企業法務が相対しやすい差別化要因
    • SBI × Sony の日本金融連合:JPYSC・Strium・Tokenized Securities の発行実績。海外 L2 が入り込みにくい「日本規制・日本法人向け金融インフラ」を独占
    • Startale の日本・アジア営業力:渡辺創太 CEO 率いるチームは国内 Web3 営業ネットワーク最大級
    • OP Stack + Superchain という「技術参入障壁の意図的低さ」:技術で差別化せず、ブランド・資本・商流で差別化する戦略

    観点5:スケール経路 — MVP から長期の天井まで

    フェーズ内容
    MVP(2024年8-12月)Minato テストネットで1,400万ユーザー集客、初期 dApp 検証
    現在(2025年1月〜)TVL ピーク $45M(2025年2月)、現在約 $11-16M(2026年4月、DefiLlama/L2BEAT)。Superchain 残存主要チェーンの一角
    拡張(2026年Q2〜)JPYSC ローンチで日本決済基盤化、Sony IP コラボの段階拡張(音楽→映像→ゲーム)、SBI 経由で機関投資家・証券業界を接続
    長期の天井Sony 内部の意思決定速度・Sony IP 使用許諾範囲が実質的な成長上限を決める。純 Web3 系(Hyperliquid 等)より伸びは緩やかだが崩れにくい

    8. 強み・弱み・失敗パターン

    強み

    STRENGTH 01
    ブランドが作る説明力

    Sony 名義が「Web3=怪しい」を打ち消す初めての資産。銀行・信託・大企業法務と同席できる数少ないチェーン。

    STRENGTH 02
    複合収益モデル

    手数料・IP ライセンス・金融商流の3本柱で利益を取る。トークン価格に依存しない分、投機圧力を受けにくい。

    STRENGTH 03
    日本規制整合性

    SBI 連合が国内改正資金決済法・金商法フレームに組み込む前提で設計。JPYSC / Strium との相互運用が法務上自然。

    STRENGTH 04
    Startale の再起実例

    Polygon CDK 失敗 → OP Stack 再起という「スタック戦略の生きた転換ログ」を持つ稀有な運営体。

    弱み

    ⚠ 弱み1:Web3 投機マネーが集まらない

    トークン未発行ゆえに「インセンティブ不在」で投機系ユーザーが集まりにくい。Hyperliquid のような TVL 爆発成長は構造上起こりにくい。

    ⚠ 弱み2:Sony 内部の意思決定速度

    東証上場企業ゆえに IR・法務・監査法人の審査コストが高く、攻めた施策を打つ意思決定は構造的に遅い。Web3 の変化速度と相性が悪い。

    ⚠ 弱み3:レピュテーション毀損リスクによる施策制約

    ブランドがプレミアムを生む反面、投機的なトークンローンチや Rug pull と誤解されうる施策は取れない。「信頼性プレミアム ↔ 施策自由度」は表裏のトレードオフ。

    失敗パターン(他者が真似する際の落とし穴)

    • ブランド資産のない企業が「Soneium のように消費者を呼べる」と見積もること:Minato 1,400万ユーザーは Sony ブランドの流入効果。同等品を持たない企業が同じ KPI を計画するのは致命的誤り
    • IP 使用許諾コストの過小評価:Sony Music / Pictures / PlayStation の IP ロイヤリティは Sony 内部でも複雑な権利調整が必要。単独企業が自社 IP で L2 を動かす場合の権利処理コストは想定より大きい
    • トークン未発行を安易に模倣:Sony / SBI / Startale の資本基盤があって初めて数年の赤字運営が可能。中堅企業が「トークンなしで L2 を立てる」のは資金計画上困難

    9. 日本企業にとっての応用可能性

    Soneium を「自社 L2 のモデル」として参照する場合の分岐

    パターンA(Sony 級企業)
    自社 L2 を持つ

    任天堂、ユニクロ、トヨタ、バンダイナムコ等の世界的消費者ブランドを持つ企業。Soneium 型を自前で作れる選択肢がある。

    パターンB(多数派)
    Soneium に載せる側になる

    中堅〜大企業、エンタメ / IP / 金融連携を想定する業態。Soneium 上で dApp を構築する選択が現実解。

    パターンC(規制重視)
    Japan Open Chain を選ぶ

    金融・公共・医療など許可型必須の案件。Soneium(パブリック)ではなく Japan Open Chain(PoA コンソーシアム)を選ぶ。

    Soneium vs Japan Open Chain — 棲み分けマトリクス

    観点SoneiumJapan Open Chain
    セキュリティEthereum 担保(OP Stack Optimistic Rollup)独立 PoA(14社バリデータ)
    許可モデルパブリック(誰でも参加)コンソーシアム(許可型)
    流動性接続CEX・ブリッジ経由でグローバル流通国内閉鎖が主
    想定業態エンタメ・消費者ブランド・JPY 決済系金融・公共・医療・基幹業務
    第一株主の性格Sony(消費者ブランド)+ StartaleNTT Com / 電通 / TIS 企業連合

    結論:同じ「日本発 L2」でも補完関係にある。事業の想定ユーザー層(B2C消費者 vs B2B/公共)で最初に切り分ける。両方を同じ提案先に並べるのは判断軸が違うため誤り。

    「Soneium を第一候補としなくてよい」定量目安

    Soneium の差別化(Sony IP / 日本 B2C 消費者)が活きにくい場合の目安。

    • 日本ユーザー比率 < 20% — エンタメ/IP の地理的優位が活きない
    • B2B / 公共・信託・許可型コンプラ要件が主軸 — Japan Open Chain / zkSync Prividium が適合
    • DeFi マネーレゴ最大化(TVL > $500M 流動性)が必須 — Arbitrum / Base が圧倒的
    • Sony IP / アニメ・ゲーム連動の事業可能性が無い — Soneium 固有の Anchor Project 流入を享受できない
    • 北米決済 / USDC 主決済 / Coinbase 連携が KPI — Base のほうが構造的に強い

    10. 他のL2選択肢との使い分け

    ※ ユースケース別の判断軸:自社経済圏を持つべきか既存L2上に載せるか自社L2を持つかEthereum 担保とコスト最適化のどちらを優先するか — 詳細は「L2完全マップ 2026」HUB記事を参照

    L2完全マップ §7 の意思決定フレームで Soneium を当てはめる。

    規制対応不要・エコシステム優先・Ethereum 担保前提のシナリオA(日本発消費者dApp) の日本企業にとって、Soneium は「自社で持たず、既存 L2 として使う」第一候補。日本語 UI・Sony ブランド・JPY 決済・国内規制整合の4要素が揃うパブリック L2 は他にない。

    推奨しない読者パス:

    • 自社で完全コントロールしたい読者:Soneium に載せるのではなく、OP Stack 自社運用 or Arbitrum Orbit を検討
    • 純 DeFi・機関専用の読者:Arbitrum One / Linea / zkSync Prividium のほうが適合
    • 独立型必須の読者(日本法人向けフル許可型):Japan Open Chain が第一候補

    主要数値の参照ソース(2026年4月時点)

    Soneium TVL・Sony BSL・OP Stack 採用関連の数値は下記から引用。

    11. まとめ

    Soneium は2026年時点で、日本発パブリック L2 の最大の事例であり、Sony ブランド・SBI 資本・Startale 技術の3層連合によって成立する極めて特殊な構造を持つ。自社 L2 を検討する企業にとって、Soneium から学ぶべきは「技術スタック」ではなく「価値捕捉戦略の選択」である。

    トークンで価値を捕捉するか(Hyperliquid・Unichain・Linea 型)、法人収益で価値を捕捉するか(Soneium 型)— どちらを選ぶかは、事業のレピュテーション制約・資本体力・IR 要件で決まる。Soneium の「トークン未発行・複合法人収益」モデルは、レピュテーション毀損を極度に嫌う大手ブランドにとって現実的な唯一解であり、Sony のような企業だからこそ選べた道である。

    この記事の主要ポイント

    • Soneium は Sony × Startale × SBI の3層連合が運営する OP Stack L2
    • トークン未発行、複合法人収益モデル(手数料 + IP + 金融)
    • Minato 1,400万ウォレット動員(テストネット累計、Sybil・捨てアドレス含む粗集計)は Sony ブランドの流入効果で、再現困難
    • 自社 L2 を検討する多数派にとって、Soneium は「載せる側」が現実解
    • Japan Open Chain との棲み分けは「B2C vs B2B / 公共」で切り分ける

    関連コラム


    法務・規制レビューは専門パートナー併用が前提

    Soneium 上での日本企業によるトークン発行(暗号資産該当性 / 改正資金決済法 / 上場審査)・Sony IP のオンチェーン取扱い・Astar Network との関係性等は、本記事は技術・事業構造の整理であり、個別案件の法的助言ではない。実際の採用判断・契約締結・トークン設計・KYC/AML 設計・データ越境移転スキームの確定にあたっては、Web3 / 暗号資産に対応する法律事務所・税理士法人・監査法人との併用を強く推奨する。XTELA は技術アーキテクチャ・スタック選定・実装支援を担当するパートナーであり、法務・税務・規制対応そのものは取り扱わない。

    12. 著者:XTELAについて

    本記事の本文は、Soneium を App-chain 事例研究として中立的に整理することを目的として書かれている。ここからは、本記事を執筆した XTELA 自身の立ち位置を読者に共有する。

    XTELA とは

    XTELA はブロックチェーン領域の受託開発会社であり、主要な L2 スタック(OP Stack / Arbitrum Orbit / ZK Stack 等)を用いた L2 構築サービスと、Soneium を含む既存 L2 への dApp 実装支援を提供している。スマートコントラクト、dApp、ウォレット、L2 運用基盤まで、事業者が Web3 を自社プロダクトに組み込むための技術面を一貫して支援している。

    本記事で扱った「価値捕捉戦略の選択」「Soneium に載せる側 vs 自社で持つ側」「Japan Open Chain との棲み分け」といった論点は、社内で案件相談を受ける際に実際に用いている判断フレームを一般化したものだ。

    Soneium 上の dApp 構築・自社 L2 検討のご相談

    Soneium に載せる側の dApp 実装から、自社 L2 を Soneium と連携させる構成まで、本記事の判断フレームに沿ってご相談内容を整理します。

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