会員限定のプライベート暗号資産取引所を5か月で作った開発事例

アプリケーションの 開発/運用

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会員限定のプライベート暗号資産取引所を5か月で作った開発事例
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    依頼元は、自社のコミュニティをすでに持っている会社でした。そこにはエンドユーザーと、トークンを発行する複数の事業者が集まっています。相談の中身は「会員の中だけで、コミュニティのトークンをBTC・ETHと交換できる場を作りたい」というものでした。

    ねらいは、会員だけが参加できる投資の機会をつくり、コミュニティへの関わりを深めることです。誰でも使える公開の取引所ではなく、参加条件を満たした会員だけが売買できる場が求められました。

    取引所の運営とユーザー資産の預かりは依頼元が担い、XTELAはシステムの開発を担当しました。暗号資産の取引所を運営するには暗号資産交換業の登録が必要であり、これは運営者である依頼元側の論点です。2026年7月に公布された改正金融商品取引法で、暗号資産の規制は金商法へ移る予定です(施行は公布から1年以内)。登録の扱いは運営者が弁護士に確認する点になります。

    事例の概要

    作ったもの 会員限定の暗号資産取引所のシステム
    売買できる資産 BTC、ETH、コミュニティ内のERC-20トークン(板取引)
    XTELAの担当 要件定義 / 設計 / 開発 / テスト / 運用支援
    主要技術 Solidity / React / Node.js / ERC20 / Ethereum
    期間 要件定義からローンチまで5か月

    ウォレットの仕組みそのものの基礎は、ブロックチェーンウォレットの導入・開発と運用設計のポイントで紹介しています。

    限られた期間で始めるために、何を削ったか

    最初に決めたのは、作らないものでした。ローンチまでの期間が短く、使う人も会員に限られます。そこで機能は必要最低限に絞りました。

    利用者の数が限られるので、大量の注文が一度に押し寄せる状況は想定しませんでした。そのぶんインフラもアプリも、シンプルな構成を選んでいます。

    一方で、削らなかったものもあります。預かった資産の守り方と、運営者が異常に気づいて止められる管理画面です。

    会員だけが売買できるようにするには

    会員限定の取引所では、売買の機能だけでは足りません。次の3つを先に決める必要がありました。

    • 誰が参加できるか(会員ステータスに応じた制限)
    • どの資産を扱えるか(BTC・ETH・コミュニティ内のERC-20トークン)
    • 管理者がどこまで止めたり確かめたりできるか

    難しいのは、会員の本人確認や権限の情報を、取引の仕組みとどうつなぐかです。確認を厳しくしすぎると使いにくくなります。そこで、ユーザーの使い勝手を崩さず、運営者が管理できる範囲で制限をかける形にしました。

    預かった資産をどう守ったか

    資産を預かるシステムでは、ネットにつながった財布(ホットウォレット)に多くの資産を置いたままにしないことが大切です。そこで、資産の置き場所を二層に分けました。

    1. BTCとETHのそれぞれで、ユーザーごとに専用の入金アドレスを割り当てる
    2. 入金された資産は、すぐにハードウェアのコールドウォレット(ネットから切り離した保管)へ移す
    3. 出金に必要な分だけ、管理者がホットウォレットへ移す。出金の要請には、そこからシステムが自動で払い出す

    こうすると、ホットウォレットに置かれるのは出金に使う分だけになります。インフラはAWS上に安全な構成で組みました。BitcoinとEthereumのノードも自前で動かしています。

    管理画面には何を残したか

    小さな取引所でも、管理画面は省けません。問い合わせへの対応や入出金の確認、残高の調査、緊急時の停止には、画面から操作できる手段が要るからです。

    このシステムの管理画面では、次のことができるようにしました。

    • 新しいトークンの追加
    • 入出金の管理
    • 取引の監視と、異常時の停止・確認の流れ

    どんな体制と順番で作ったか

    チームは次の構成で進めました。

    • テックリード(1名):アーキテクチャ設計と全体の取りまとめ
    • スマートコントラクト開発者(1名):入金システムの開発とノードの運用
    • バックエンド開発者(2〜3名):取引エンジンと管理システムの開発
    • フロントエンド開発者(2〜3名):ユーザー画面の開発

    要件定義からローンチまでは5か月です。作業は次の順に進めました。

    1. 要件定義・アーキテクチャ設計
    2. 中心となる仕組みの開発(ブロックチェーンとの接続、取引エンジン、入出金の仕組み)
    3. フロントエンドの開発
    4. 統合テストとセキュリティの検証

    各段階でコードレビューと品質の確認を行いました。

    公開したあとに続けていること

    ローンチ後も、システムを安定して動かすための作業と機能の追加を続けています。

    • 新しいトークンを扱えるようにする作業
    • ノード(bitcoind、geth)の監視と運用
    • セキュリティアップデート

    このほか依頼元の求めに応じて、キャンペーン用の機能追加や、取引データの分析も手伝っています。

    実装する人向けの詳細

    技術スタック

    • フロントエンド:Reactなど
    • バックエンド:Node.js、Expressなど
    • スマートコントラクト(入金システム):Solidity
    • ブロックチェーンノード:Bitcoinはbitcoind、Ethereumはgeth

    小さな取引所でも押さえておく5つの領域

    取引所は画面と注文機能だけでは動かず、次の5つを最初からつなげて作る必要があります。

    領域設計ポイント
    口座/残高ユーザー残高、入出金、約定反映、手数料の整合性を管理
    注文/約定注文状態、キャンセル、約定履歴、異常注文を記録
    ウォレットホット/コールド管理、出金承認、残高照合を設計
    管理画面ユーザー調査、取引確認、出金確認、緊急停止を管理
    監視異常取引、残高差異、APIエラー、出金失敗を検知

    資産を預かる形にするか、預からない形にするか

    この事例は運営者が資産を預かる形です。預からない形(ノンカストディ型)が合うかどうかは、事業の要件、ユーザー層、法務の確認、運用体制で変わります。どちらの形でも、技術では秘密鍵の管理、出金の承認、監査ログが要になります。

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    XTELAができること

    XTELAは、会員限定の取引所のように資産を扱うシステムを、要件定義から開発、公開後の運用まで一緒に作ります。実装はEthereum、PolygonなどのEVM系が中心です。Webアプリ、管理画面、インフラ、監視まで担当できます。

    費用は、PoC、プロトタイプ、本番開発、運用改善のどこまでを対象にするかで大きく変わります。扱う資産や外部連携、管理画面、運用体制を伺ってから、必要な範囲と体制を組み立てます。

    法的な判断は弁護士と連携して進めます。なお、違法性のあるものや、利用者保護・セキュリティを軽視するものには対応していません。

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